人気ブログランキング | 話題のタグを見る

年末マジカル・ライブツアー第二弾 吉田桂一トリオ ~高田馬場「Gate One」~

年末マジカル・ライブツアー第二弾 吉田桂一トリオ ~高田馬場「Gate One」~_d0096218_3401378.jpg小島さんの後、すぐに帰るのは勿体無い。。ってんで事前に色々検索すると、まだ生で聴いた事のない吉田桂一トリオのライブがある!これ行こう!。。と、未知のお店「Gate One」へ。
ハード・バップ系第一人者とか言われてる吉田桂一さん。詳しい事は知らないけど、まだ若そうなピアニストで、私が聴いたのは二枚のアルバムのみ。
(後で調べたら’63年生まれだった。若く見えるなぁ)
バップ云々より楽しくて美しいピアノだな。。ってのが第一印象。一度生で聴いてみたかった。この日は初めてのお店で舞い上がってしまって、店先の写真を撮るのを忘れ、帰りの地下鉄に乗る頃に思い出したけど。。遅かった。
スタートは8時なのに7時40分頃お店に入るとお客様は誰もいない。狭い店内に居たのは。。談笑する吉田さんとベースの佐々木さん。。と、すぐ判った。




何処に座ったら良いかな。。と思ってると、佐々木さんが「こっちへどうぞ」と言ってくれたので、思わず「ピアノがここだから。。」と言うと、「ピアノが聴きたいの?」と言うので「はい」と答えて「ここにします」と言うと、「ピアノ、見たいの?」とまた言うので「いや、見なくても良いです、聴こえれば」なんて思わず口から出てしまって。。吉田さん「え~!?」と苦笑。。焦りました。
そんな訳で初めて来たお店なのに、一気に緊張が解けた。常連らしき女性が来て一番前に座り雑談が始まり、皆さんがこちらにも話しかけたりするので何となく話の輪の中に入ってしまい、「良いのか!?こんなんで?」と思ったり。

このトリオのドラマー・渡辺文男さんはジャズ界の重鎮である。ジャズ好きな人なら知らない人は居ないだろう。その渡辺さんは電車が停まってたとかで、随分遅れてきた。また緊張する私。
ところがこのオッサン、めっさユルイ面白い人だった。最初は「ホントにこの方が?!」と思ったくらい、飄々としててジョークばかり、酔ってんだか素面なんだか。。って感じで、肩の力が抜けまくってる。。。内心「大丈夫か?」と思い始める私。ところが。。流石である。ヨロヨロと「さぁ、始めようか」とドラムの前に座り、叩き出すと別人の様にシャッキリしてビックリ。かる~く流してるみたいだけど、ホント、上手い。(プロの方に"上手い"はごめんなさいね)力の抜け具合が抜群にツボに入る。
ソニー・クラークの「JUNKA」からスタート。

吉田さんは凄く自分の立ち位置が解ってて、ここできて欲しい~!という所で、スッと前にでてくる。流れる様なフレーズをバシバシ決めてくれる。ニコニコ笑いながら、文男さんとアイコンタクトをとり、シンプルに小気味良く、唸りながら実に楽しそう。のってくると文男さんがスィングする。メッチャ楽しい。二部はお店の女の子、マイちゃんが2曲ほど叩く。文男さんは楽しそうに笑い、手拍子して、時々「マイちゃ~ん」と呼んだり。マイちゃん、う、上手いっす。若い女の子でこんなに上手いジャズ・ドラマーは初めて見ました。流石に人口密度が高い都市。上手い人はゴマンといる。

ゲストが次々登場。店主のギタリスト・橋本信二さんが加わり、ヴォーカリストの榊原幸子さんが加わり、どんどん展開していく。最後に文男さんが歌いますと言って歌った「My Funny Valentine」での吉田さんの演奏は凄く良かった。アレンジも良かったし、カッチョ良かった。

おかしいのは吉田さん、一部で間違えたりして「あ、間違えた」とか言っちゃったり、佐々木さんも「あ、ゴメン」なんて言っちゃったりする。(言わなきゃ解んないのに)何演る?ってステージ上で相談して「××やりましょう」「それどんな曲?」「曲名言われても判んないよ」「フンフンフン~♪。。っての」「ああ、あれね。そういうタイトルなんだ。。」とか、「キーは何?」「Cでやろうよ」「え~、Cだっけ?」とか、関西お笑い芸人も真っ青なボケっぷり。楽しくて、面白くて、それでいて真剣。
最後に吉田さんがご挨拶。このトリオでお馬鹿な演奏してるのはこの店でだけなので、お馬鹿な僕達が見たかったら此処へ来て下さい、とまた笑いをとった。

年末マジカル・ライブツアー第二弾 吉田桂一トリオ ~高田馬場「Gate One」~_d0096218_515244.jpg実は「来月トリオで札幌行きますよ!」と教えてくれました。円山の「B-flat」で2daysだそうです。この日欲しかった一枚目のアルバムが無かったので、来月までアマゾンで買って下さいと言われたので、来月サインしていただく約束をしました。吉田さん「札幌では真面目にやります」と仰るので、「もっとグチャグチャでも良いんじゃありません?」と言うと、「いや、俺らもちゃんとできるってとこ見せないと」なんて言って大爆笑。
(念の為、転載禁止ね!)

最後に三人でカメラに収まってくださいました。メチャメチャ楽しいライブ。でも久しぶりに「俺らジャズなんだぜ!」ってライブでした。吉田さんの足元が私と同じ黒のコンズだったのには驚いた。
ジャズメンはスニーカーなんて履かないと思ってたからね。
最後に一番最初に来た女性から「東京に来たら又きて下さいね」と言っていただいて、嬉しかったです。温かくしていただいて有難う。必ずまた行きますね。吉田桂一トリオを聴きに。

「Gate One」のHPはこちらから。是非、吉田桂一トリオを聴きに行って下さい。シンプルにジャズを堪能できます。それから来年1月12日(何と私の誕生日ですね)渡辺文男さんの古希のお祝いライブを、新宿ピットインでするそうです。此方も興味のある方は是非足をお運び下さい。

尚、札幌の「B-flat」はこちらから。近隣の方、お誘いあわせて参りましょう。
by kojipiano | 2008-12-20 05:31 | 音楽


<< イラっとくる時 年末マジカル・ライブツアー第一... >>